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2012年10月13日土曜日

親和欲求の心理

人は災難にあった時、自分以外の誰かと災難を共有したいという欲求をもちます。それは、たいてい身の危険を伴い、自分自身の身の安全が脅かされそうに感じるからです。人はそういった災難に恐怖感を持ったとき、誰か自分以外の人と一緒にいたいという親和的欲求が強くなるものです。それは、できるだけ自分と同じような境遇の人と一緒になって、自分の不安、恐怖から逃れたいという感情から、また、それらの不安、恐怖を分かち合って少しでも自分の不安、恐怖を半減したいという欲求にほかなりません。
災難以外でも同じような親和欲求を求めることがあります。男女間において、なんらかのトラブルが発生したとします。トラブルゆえ二人の信頼関係は悪い方向に向かうかと思えば、むしろ良い方向に向かい、愛情が深まるといった例はすくなくありません。これは、共に非難し合い、共に苦難に耐えるといった共通感情から、相対的に一体感が芽生えることで感情的な結びつきが強まったからだといえます。こういった親和欲求はめったにおめにかかれませんが、事実存在することは間違いありません。

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