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2013年3月12日火曜日

ケチな人の心理

最近はエコがはやっているようです。環境問題に関して、地球にやさしいエコロジーを推進していたりしています。自動車の排気ガスも環境に配慮するよう行政から指導もでており、エコ環境車を取得すれば、税金が減額免除されたりといったような具合に節税を進めているのです。
節約はなによりいいことではあります。節約を一概にケチとはいいませんが、極端なケチは、心理的に問題があります。それは必要以上にケチなのは、節約を必要以上にしている理由ではありません。それは、心理的には幼児期の校門愛期への固着が人より強いことを表しています。幼児期のトイレット・トレーニングが厳しすぎたために、排泄便だけでなく、金銭的にも、心理的にも、ともかく出すことに恐怖感をもってしまったのです。それゆえケチになってしまったのです。
あなたの周りにケチな人は存在しませんか。もし、おられましたら、そっと原因を教えてあげてください。
心理状態としては、そんなに人と変わったところがないと思いますが、やはり考え方は、お金に執着があってケチになっているのではありませんので、とにかく、物を出すことがイヤなだけであるので、大儀名文を作ってあげながら、みんなで一緒にを合言葉に、一緒に出すことを練習してあげてください。なんでもいいのです。たとえば、カラオケボックスへ出かけてみんな一緒に声を出すからでもよいのではないでしょうか。

2013年3月9日土曜日

広場恐怖症

心理学者のフロイトは様々な恐怖症に悩まされていたと言われています。幼い時、ライプチヒからウイーンに旅する際に、車窓から見えるガス灯の光にひどく怯えていました。彼にとって、ガス灯は、人魂の炎のように思えたのです。幼少の頃のこの記憶が、大人になっても「旅行恐怖症」「汽車恐怖症」として表れたのです。また、「広場恐怖症」にも苦しんだと言われています。広場恐怖症とは、駅のプラットホームや公園、大学のキャンパスといった広い空間のある場所へ行くと、気持ちが不安になり、動悸、息切れ、めまい、発汗などに襲われるのです。そして、フロイト自身は、父親の死をきっかけに、自分自身を分析して、自分の無意識に潜んでいるエディプス・コンプレックスに気づくことで、広場恐怖症から立ち直ったと言われています。このように恐怖症は幼い頃のトラウマ(心的外傷)的体験がもとでおきている場合が多いのです。

2013年3月6日水曜日

脅迫神経症

外出するときに、「テレビの電源を切ったかな」、「部屋の電気切り忘れてなかったかな」などなど気になって、何回も確認しなければ出かけられないなんていうことはないでしょうか。やっと出かけたけれど、駅についた頃に「家の鍵をかけたかな」と不安が胸をよぎり、家まで戻ってしまうということは、誰にでも経験があることでしょう。しかし、何度確認しても、出かけてしまうと心配でしかたなく、それが苦痛にまでなってきたら、それは典型的な強迫観念といっても過言ではないでしょう。
例えば、サラリーマンのAさんは毎日が忙しくて働きづめですが、ある日の帰宅途中の電車の中で、急に貧血になり、意識を失ってしまいました。それ以来、Aさんは電車に乗ることが怖くなってしまいました。電車に乗るとまた貧血を起こしてしまうのではないかという不安に苛まれています。この恐怖間は、全く根も葉もないことだとは頭の中ではわかっているのですが、電車に乗ると、急に心拍数が早くなり、状況がだんだんと悪い方向に向っているように感じてくるのです。不思議であはあることですが、電車に乗ると貧血ぎみになることが増えてきたのです。少し電車に乗って、気分が悪くなってきて、電車を降りて少し休憩をし、また電車に乗るということが日常的になってしまいました。そうこうしているうちに、遅刻常習者となり、やがて電車に乗ることができなくなってしまい、とうとう会社へは電車で通勤できなくなってしまったのです。何か不合理な考え方にとりつかれてしっまって、それを振りほどこうと努力しても、そのことが頭からはなれなくなってしまうのです。このように、ちょっとした不安感もエスカレートすれば強迫観念となって現れてこのような脅迫神経症になってしまうのです。

2013年3月3日日曜日

そう状態

うつと反対の心理状態をそう状態といいます。そう状態になると、これといって思い当たることがないのに、妙に気分が高揚して饒舌になってみたり、行動的、活動的になってきたりします。その反面、不眠に陥った場合には、気がたってしまって周りの人たちと対立、衝突してしまうことがあります。なんとなくお金をムダ使いしたくなったり、やたらと大判振る舞いをしてしまったり、太っ腹になってしまいできない約束や願い事を簡単にひきうけてしまいます。また、目的もないのに人を訪ねたり、あてもなくなく旅行に出かけたりします。気分が高揚しているので楽しくてしかたがないのです。何事につけても明るく、行動的、積極的になって自信に溢れた状態になります。自分は何事をなすにしても不可能なことはないと思い込み、人にうるさく干渉したり、軽率な行動や失敗がだんだん増えてきます。そして最後には社会生活に支障をきたすほどの状況にまでなってしまうような誇大妄想をしてしまいます。

2013年2月28日木曜日

うつ状態

何かのキッカケによってその日は気分が落ち込んで全く元気がなくなるということがあります。それが日常生活にまで影響を及ぼして支障をきたすというような場合に「うつ状態にある」と言います。症状としては気分が憂鬱になり、決断力や判断力がなくなり、何をするにしてもめんどうくさくなって何もしたくなくなります。食欲や性欲といったものの減退、胸の圧迫感やのどの渇き、なかなか寝付かれなくなり、不眠の状態が続きます。特に朝は気分が悪く、午後になると少しはマシにはなるものの、夜になると眠れないといった症状がでるのが特徴です。
うつの人は、「人生なんてつまらないものである。」、「自分は無能で非難を受けるような存在だ。」と自嘲して、自ら自尊心を低下させています。また、自責の念や罪悪感にさいなまれて自分を罰しようとさえします。そして悪いことにうつ状態が重くなると「健康状態や経済的に自分は破綻した。自分は周りの人に迷惑をかけている。」といった観念が表出して、それが妄想となって現れてくるケースがあります。

2013年2月26日火曜日

シンデレラコンプレックス

継母や姉妹たちにいじめられて暮らしていた不幸な娘、シンデレラが王子様に見初められて結婚をして幸福になるという
サクセスストーリー。つまり、玉の輿ストーリーのことです。
女性の幸福の鍵を握っているのはあくまで男性であり、素晴らしい男性と巡り合うことで、自分の人生も幸せの光に包まれるといった図式がそこにあります。女性はあくまでも受身で男性に依存する立場というわけです。
いつの日にか、素敵な王子様が私を迎えに来てくれる、そんな女性固有の心理を「シンデレラコンプレックス」とよんでいます。
そんな女性心理を解き明かしたのは、アメリカの女性作家のコレッド・ダウリングです。著書「シンデレラコンプレックス」で女性自身のなかにあって、女性の自立を阻むものの存在は何か、現代を生きる女性たちの告白から綴っています。
社会的に女性は解放され、その地位も向上しつつあります。法律も男女平等を唱え、女性は男性と対等に能力を競います。しかし現実には、自分の能力を生かし、男性と相対して自立していくことに女性は大きなためらいを感じているのです。つまり、女性の自立に対する葛藤は、じつは女性自身の心のなかに存在するのです。といったダウリングの主張は多くの女性たちの反響を呼んだのです。

2013年2月24日日曜日

青い鳥症候群

貧しい木こりの子チルチル・ミチルの兄妹の物語をご存知ですよね。あらすじはこうです。クリスマス前夜に見た不思議な夢のなかで、魔法使いから病気の娘のために幸せの青い鳥を探してほしいと頼まれて、思い出の国や未来の国へ訪問するのです。そして、ついに見つけ出すことができずにむなしく自分たちの家へ帰ってくるのです。すると、自分たちが飼っていた鳩が実は青い鳥であるということに気がつくというお話しです。メーテルリンクの「青い鳥」にちなんで名づけられたこの症候群は、現実的に生きると言う感覚をしっかりもてず、いつまでも見果てぬ夢を追い求める若者の姿をあらわしています。
この症候群に陥りやすいタイプは、現実の生活のなかで、自己像とかけ離れた部分で、理想の自己像を思い描いてしまうような人です。つまり、現実社会を構成する一個人としてのあり方を認識できない、大人になりきれないタイプの人なのです。
このよな心理的傾向はだれでもが深層意識の中に持ち合わせているものですが、物質的に充実した現代社会においては特に多くなってきているといえるでしょう。

2013年2月22日金曜日

燃え尽き症候群

人は人生において大きな目標、願望を持ちます。そして、その目標、願望が大きければ大きいほど必死になり目標に向って走り続けます。そして、その目標、願望を成し遂げたあとには、一時虚脱状態に陥ることがあります。しかし、この虚脱状態が長い期間続くことになると、いろいろなところで支障をきたすことになります。何をするにつけても興味がわかなくなったり、中途半端な状況で終わったり、気力が萎えてしまい、何ごともやる気が起こらなくなってしまうといった無気力状態になってしまうのです。このような状態を「燃え尽き症候群」と呼んでいます。性格的に几帳面な人や、何事にも手を抜けないタイプの人が陥りやすいと言われています。眼前に高い目標があり、その高い目標を目指して一心不乱に前進していくため、心にゆとりのないままに突っ走ってしまうので心身ともに疲れ果てて燃え尽きてしまうのです。ビジネス社会では、このような燃え尽き症候群に陥るケースがよく見受けられます。何事につけても一生懸命になりすぎるタイプの人はこのような燃え尽き症候群になる可能性は高いと推測します。人はやはり心にゆとりをもって物事に対処できるようになりたいものです。

2013年2月20日水曜日

情報の過剰負荷

現代社会を生きる私たちは、様々な情報に取り巻かれています。テレビ、ラジオ、新聞、インターネットなどから得られる情報のほか、至るところから情報を取得しているのです。このように、情報の取得量が多すぎて、情報の整理整頓ができていない状況を「情報の過剰負荷」といいます。これらの情報を順次処理していくには、相当な時間とエネルギーが必要となってきます。これによって、仕事、家庭、趣味などに費やす時間が余裕をもって持てなくなり、少しづつストレスが重なってくるのです。また、ストレスが高じることで心身症といった精神の病まで発症することにもなります。
社会心理学者のミルグラハムは「情報の過剰負荷」に陥った場合、人はどのように対処するかを述べています。
まず、様々な情報の刺激に対する時間を短くします。そして、必要でないと思われる刺激は無視するようになるのです。つまり、過剰情報からの脱却を目指すのです。
次に、責任を他人に転嫁しようとします。例えば、具合の悪い人を見かけても、自分には責任がないから、知らぬ存ぜぬをきめこんでしまうようになります。つまり、人との係わりを避ける事で情報量を軽減しようと試みるのです。
やはり、人は心にゆとりを持って生きたいという心理的な欲求があるため、自然と過剰負荷の状態から逃避するよな行動をとれるものなのでしょう。

2013年2月18日月曜日

依頼の心理効果

人に頼みごとをする、されるという人間関係は個人的にはマイナスの効果をもたらすように思えますが、二人の関係で考えるとマイナスよりも、むしろプラスの効果をもつと考えられます。
まず、依頼された方の心理を考えてみると、依頼されたこと自体、自分の時間を割かれてしまい、心労もついてきますのでマイナスとなります。これは当然の結果といってもよいでしょう。しかしながら、見方を変えてみると、私たちは信頼しているからこそ依頼ができるのであって、信頼できない人には決して依頼などはしないものです。こういった人間関係の重厚性があるから、人から依頼されるということイコール依頼者に信頼・信用されているということの証明になるのです。
人から信頼されているかの判断はなかなか難しいものです。これといって確証があるわけでもありません。形式上に信頼していますといわれても、たいして確信はできないものです。そのような人間関係のなかで確かな確証をもてるのが、人からの頼みごとを依頼されたときでしょう。それは、仕事上の依頼でもひとつの確証になりますが、プライベートな頼みごとになってきますと、より確かなものになります。それは、仕事を超えて人間としての信頼の確証を得ることになるからです。

2013年2月16日土曜日

心理バリヤー

社長室、役員室という名のつく部屋で相手と交渉するケースがあったときには、相手の心理バリヤーをいかにうまく利用するかしないかで差がつくことがあります。
部屋に入るとデスクの向こうに社長がドッカリと座ってこちらを見下ろしています。この場合、社長のデスクは心理バリヤーになっています。地位が高い人ほど、大きなデスクで素材も重厚な机です。椅子のクッションも柔らかくて座りごこちもいうことありません。両脇には美しい皮の肘掛を施し、深々と身体を沈めてこちらを一瞥します。さすがにデスクと椅子が占める面積は地位に比例して広くなっているのでしょう。つまり、それだけ心理バリヤーが大きいわけです。このような人と交渉や説得に臨む場合には、相手の席まで呼ばれたのだから、きっとうまく交渉が成功するであろうという考えは捨てたほうが身のためです。なぜなら、相手の席というものは、その人のなわばりですから、そのなわばりに一歩でも踏み込むものなら、こちらが相手のペースにひきづられる危険性の方がより高くなるからです。そのうえ、相手が自分より年長となればさらに心理的にも不利になります。しかも、相手のデスクは広くてバリヤーも大きく、デスクを挟んで対峙しては、あまりにも遠く感じられるので、こちらの感情が伝わらなくなるからです。もし、相手が交渉で不利になったときには、すかさず、デスクを心理的バリアーにされてしまうからです。そこで、このような交渉・説得を始めるには、デスクを挟んで真正面の位置を取らないように心がけることです。できれば、左右のどちらかの方へ移動して相手の心理バリアーがない横の位置へ行くことができればベストです。しかし、勝手にそんなことをして相手に近づくと、相手は自分のなわばりを侵されたと思い気分を害することがあるので注意が必要です。例えば、左右に移動するにあたり、飾り付けの絵画や花瓶を褒めるような言葉を言ってそちらに近づき、興味をそちらの方向へ向けてからベストポジションをとるような行動ができれば自然な動きと解釈され、気分を害することなく、相手の心理バリアーを防ぐことができると思います。

2013年2月14日木曜日

しぐさで拒否を伝えるテクニック

世の仲には人間関係というものが存在していますが、友好的な相手であってもお断りの返事をしたい場合もあります。そして人間関係を壊さずに拒否を伝えることが簡単にできればそれに越したことはありません。
例えば、ビジネスのあるシーンにおいて「これからもよろしくお願いしたいのですが、今回はとりあえず見送りということにさせていただきたいのですが、お願いできないでしょうか。」とか、「弊社としても、この不況下において頑張らせて頂きましたが、わたくしの力及ばず、これ以上の値引きは無理かと存じます。」などと断るのが無難です。また、これらの言葉を口にする前段階に相手にしぐさで「おそらく、断られるな」という意識にもっていけることができれば効果的です。そもそも、人というのは前もって予防線を張ることで、突然の断りを入れるよりも受け入れやすくなるからです。それでは拒否のしぐさとはどのようにすれば良いか説明します。まず、視線を合わせないようにすることがひとつ。そして、できるだけ相手と距離をとるようにすることがひとつ。そして最後に、腕を組むなどして相手の話には決してうなづがないようにすれば、相手の意識に「お断りを伝えたいのですが、言い出しにくいな」という気持ちが伝わります。お断りを伝えるときの注意点ですが、まず、相手との話が途切れたときに「今回は残念ですが」と切り出すことができればいいです。そして、表現はやわらく、丁寧に、しかも、断る姿勢はきっぱりと言い放つことです。

2013年2月12日火曜日

さりげないしぐさの効果

身体的なタッチ(接触行動)は愛情表現やセックスの欲望表現を表します。そこで登場してくるのは、さりげなく、タッチを行うことによって相手に好印象を与えるタッチの方法です。それではどのようにすればさりげなくタッチができるのでしょうか。これは、感情をコントロールをして行うタッチのことを言います。感情をコントロールするこいうことは、愛情表現をもって相手に接することではなく、相手の状況に合わせること。つまり、接触行動を起こすという意識を消去することから始めることです。これはどういったことかというと、人は自己の欲望から相手に接触したいという願望があり、それが行動となってタッチという結果になります。これとは違った意識をもって相手にタッチするということなのです。例えば、机から鉛筆が落ちそうになったとにには、自然と手が落ちそうになった鉛筆をひろいにいこうとします。こういった自然と行える行動に近い行動を指します。つまり、さりげないしぐさのタッチという行動は、タッチしようという意識を消去したタッチといいかえても良いでしょう。
例えば、恋愛中の男女の場合、男性は女性に対して手をつなぎたがります。女性は男性に対して腕を組みたがります。これらはお互いにさりげないしぐさで要求しあっているのです。この場合、好印象を与えるしぐさは、男性なら腕を組やすく、さりげなく腕を広げることです。女性ならさりげなく手を差し出してあげることです。

2013年2月10日日曜日

親密度の互恵性

初対面の人と交渉したとしても、二度、三度と交渉を重ねていくうち、少しぐらい親しげに振舞っても不自然な行動とはいいきれません。だれでも回数を重ねると、ドンドンと親密さが増していくことになり、自然と打ち解けて、十年来の友達みたいな雰囲気になっていくからです。そういったときに、しぐさを大げさにしたり、相手の名前を何度も呼んだりしてみせることも効果があります。実際の親密度よりワンランク上の親しさを身振りで表すことで、相手をリードしてこちらのペースに引き込むのです。こういった行動をとることは、最初は相手にも戸惑いの感が見受けられますが、そのうち、打ち解けてきて、自分と相手はこんなにも親しかったのだと自分自身を納得させてしまうからです。自分が親しく振舞えば振舞うほど、その親しみは相手に伝染してしまいます。そして、自然と相手も同じくらいの親しみを返してくるようになるのです。
人は心理的に異なったレベルの親密度で長い間つき合うのは難しいものなのです。ですから、こちらの親密度に相手があわせて来るのです。そして、さりげなく相手に触れるというタッチングをなにげなく自然にできれば、より効果が増大します。そして、なにより相手が警戒心を解いて安心感をもってもらえることができればしめたものです。
人は自分に親しみを示してくれた人に対しては同じように親しみをもって返すものです。相手を自分の味方にしたいのなら自分から進んで親しく接して親密度の互恵性の効果に期待してみてはいかがでしょうか。

2013年2月8日金曜日

二重拘束

相手にとって矛盾するような感情を表すしぐさを同時に行うことほど、受け側にとっては混乱をきたすことになります。たえず、矛盾する振る舞いを受け続けることになれば、ずっと緊張をすることになってしまいます。そして、その矛盾する情報に振り回されて、自分自身の判断に自身を失い、その結果相手のいいように振り回されることになるのです。このような状況を心理学では「二重拘束」と呼んでいます。
例えば、パソコンショップに行って、「このパソコンもう少し安くならないかな」と値引き交渉する際に、交渉上手な人は、この商品がほしくないような素振りをしながら、興味のあることをほのめかします。これをすることによって店員を二重拘束することになるのです。それに少しばかり注意が必要です。なぜなら、このような二重拘束を行うことで、相手に紙一重の差で不快感を与えかねない危険性があるからです。うまく交渉が成立できれば良いことになるでしょうが、少し間違えれば大変悪いことをしたような気になるからです。

2013年2月6日水曜日

太陽と北風

太陽と北風というイソップの童話をごぞんじでしょうか。あらすじはこうです。北風と太陽が、どちらが強いかで言い争っていました。 議論ばかりしていても決まらないので、どちらか先に旅人の服を脱がせた方が勝ちにしようと決めました。そして北風が思いきり強く、 「ビューッ!」 と、吹きつけて旅人の服を脱がそうとしました。 北風ががむしゃらに吹きつけるほど旅人はマントをしっかりおさえてしまいます。次に太陽が「ポカポカ」と暖かく照らしました。一枚上着を脱ぐのを見ると、今度はもっと暑い強い日差しを送りました。「ジリジリ」と照りつける暑さに、旅人はたまらなくなって服を全部脱ぎ捨てました。かくして太陽と北風の論議は決着したのです。これは人と交渉するときの心理と同じしくみです。人を説得しようとするときにはだれでもアレコレと策をめぐらしますが、相手も不利な条件を押し付けられないように警戒をして防護策を張って対抗します。そんな状況下で無理強いすれば、いらぬ反発心を呼び起こして交渉がすんなりといかなくなるのです。そこでどうするかというと、相手の「ノー」に対してあっさりと「そうですか。それではもう一度考えなおしましょう。」と好意的に自身に満ちた態度を前面に押し出すのです。それで、相手の緊張感が緩んで、改めて条件を再検討しようかという気持ちになってくれるのです。相手も拒否しているだけでは話が進まないことは十分承知しているからです。ただ、相手はいいなりにならないように警戒をしているだけなのです。交渉で重要なことは、相手の警戒心を解き、信頼できる人物であると認めさせることができれば、話はスムーズに進みます。北風のような強い圧力よりも、太陽のような暖かい人間的な魅力で人の心を動かすのです。

2013年2月4日月曜日

性格別交渉術2

前回の相手の性格・タイプによって説得する方法が効果的であるということの続編です。
④情報収集が好きな人。このような性格・タイプの人は、何でもしりたがり屋さんなので、とにかく、自分の持っている、ありとあらゆる情報を、できるだけ膨大な量を形にして情報提供することができれば理想的です。話をすることより、まずは情報提供に専念することが大事なことであるということを忘れてはいけません。情報提供をすることで、あなたに関心・興味を持ってもらえるようになり、そこから話し合いを始めても遅くはありません。中途半端な情報提供で、話を進めることは、返って相手にされなくなりますので注意が必要です。
⑤想像力の豊かな人。このような性格・タイプの人は、好奇心が人一倍強く、何にでも興味を示されます。こちらから少し情報を与えるだけで、その情報から想像力を働かせて検討(想像)をドンドンと勝手に進めてしまうからです。話し合いの場を設ける回数は少なくてもかまいませんが、情報の密度が高ければ高いほどいいです。重要で魅力的な情報を提供するように心がければ良いでしょう。
⑥他人志向の人。このような性格・タイプの人はとにかく相手の周囲に波風が立っていることを伝えなければいけません。けっこう、はやりものやブームにながされ易い性格を持ち合わせているため、「今、これが旬で、みんなが使っていますよ」といった言葉で誘導してあげることがひとつの方法であります。

2013年2月2日土曜日

性格別交渉術1

世の中には交渉・説得をしなければならない場面によく出合います。その時になって困らないような交渉術というものが心理学にはあるので、どのようにすれば効果をあげられるのかをお話し致します。
相手の性格・タイプによって説得する方法が効果的であるのでここでは順を追って説明します。
①物事に関しての割り切り方がいい人。このような性格・タイプの人は、情報を小出しにして伝えるよりも、一気に全ての情報を伝えることが効果的です。このような人は決断力が普通の人の何倍ももっているため、決断が早いのです。最初の情報で決断するタイプなので、グズグズと情報の提供を惜しんではいけません。ですから、早めの話し合いで、話し合いも一発勝負であると考えてよいでしょう。
②物事に関して細かい人。このような性格・タイプの人は、話し合いは何回も回数を重ねてするほうが良いでしょう。一挙に情報を伝えてはいけません。なぜなら、このような人は、関心が広く、何事においても自分自身が知らなければ気が済まないという性格を持ち合わせておりますので情報は小出しに留めておくのです。そうすれば、もっと情報がほしいという心理が湧き上がり、あなたとの話し合いを心待ちにするからです。
③自尊心の高い人。このような性格・タイプの人は人から説得されることを極端に嫌います。ですから、人から進められて決定したのではなく、自ら決定したと思わせなければいけないのです。このように自分自身で決めたというように話を進めるには少しばかりコツが必要です。例えば、十分に資料をそろえた上で十分に検討してもらい、その上で選択、決定をしてもらえるといったような説得工作をすることが重要です。

2013年1月31日木曜日

おしゃべりな人の性格

おしゃべりな人ほど内心は甘えん坊で、人から親切にされたり、やさしくされたり、おでてられることで弱さをみせます。これは、フロイトの性格形成に照らし合わせてみると、「口唇愛期的性格の人」と言います。フロイトによると乳幼児期(口唇愛期)になんらかの理由でこだわりをもって育てられたことに原因があり、その原因によって形成される性格であるといわれています。このような性格の人は、大人になっても赤ちゃんのような性格の持ち主だと思えばよいのです。赤ちゃんは全面的に母親に依存し、母親のおっぱいに口をあてて栄養補給をしているのです。赤ちゃんの口が快感を得るすべてのものなのです。これからわかるように、この性格の人は人に対する依存心が非常に高く、人から愛されることに敏感なのです。そして特徴としては、人から愛されたいという強い願望をもっていることです。一般的に世話好きで面倒見がよく、絶えず口を動かしていなければ落ち着かないでいる人、つまり、しゃべったり、食べたりすることが好きな人といってよいでしょう。
例えば、初対面であるにもかかわらずよく話をする人は、自己主張が強い人間に見えますが、実はその深層心理には強い依存性が隠れているのです。だからおしゃべりな人との間には人間関係が作りやすいのです。つまり、恋愛関係においては口解きやすく、セールスマンから商品を購入するよう口説かれたら買ってしまうタイプの人間なのです。
ひとつだけ注意する点があります。それは、口説きやすそうにみえても赤ちゃんのようにわがままなところがあるということです。これだけは覚えておいてください。

2013年1月29日火曜日

カリスマ効果

ビジネスマンはいつもどこかで何かの選択や決断をしています。そして、このような選択・決断には常に難しさを伴うものです。なぜなら、問題解決における対策案には、たいてい一長一短があって決断するにはかなりの勇気が必要になってくるのです。そこでは、たいていの人が悩みに陥り、どちらにしようかと判断に窮するのです。そんな場合は、自分の心の赴く方の選択をすることが重要です。そして、自分が選択した決断に関して、自分の信念をもって進めていくのです。
カリスマと呼ばれている人たちは、常にこのように、自分自身の信念の正しさを絶対的な確信をもって主張をされているのです。普通の人は、自分のやっていることに少なくとも疑問をもっているため、その分だけ言葉の主張には迫力が欠けています。しかし、カリスマ性をもった人は、全く疑問をもっていないため、自分自身の正しさを相手に強力に訴えることができるのです。そうすることで、相手の周辺は、その自身に満ち溢れた言葉や行動力を目の当たりにして、あれだけ自身にあふれているからきっと正しいに違いないという思いを植えつけられるのです。その結果として、カリスマ性を持つ人に従うようになるのです。これを心理学では「カリスマ効果」と呼んでいます。
これは相手を動かす心理として、とても参考になります。交渉などで決断を迫られたときに、迷ったとしても、自分の心に感じる良いと思ったほうを選択し、決定をし、自信を持って主張するのです。こちらの決定が絶対であると主張したときから、相手の心がこちらの主張に動き始めます。

2013年1月27日日曜日

心を動かすパワー

上司に何かを要求して、要求を受け入れてもらえる事が簡単にできるとしたら、それはすばらしいことではありませんか。要求を受け入れてもらうためには、自分ひとりで要求をしてはいけません。きっと却下されます。それでは、どのようにすればよいかというと、要求をするときには、部下の全員が一致団結して上司にお願いをするという行動をとればよいのです。これは、部下の全員一致でのお願いという相手にとってもっとも強いプレッシャーになるからです。あまり気がすすまなくとも、全員で一斉にお願いをされれば、みんながそういうのなら、そうせざるを得ないというような決意をせざるをえないのです。このような集団圧力は、じつに効果があるのです。それでは、相手の心を動かすパワーは、人数に関係があるのでしょうか。それは人数の多さで集団圧力をかけるのではないのです。実は、全員一致という気持ちが同調行動の心理を強めるからなのです。この同調行動の心理によって集団圧力が強まり、相手に反対できないようなプレッシャーを強く与えるからです。
どこかの宗教の勧誘なども、これと同じような効果を狙ったものなのしょう。みなさんも集団圧力には気をつけてください。

2013年1月25日金曜日

スティンザー効果

「スティンザー効果」とは、ある発言のすぐあとに発言をする人は、その発言に対する反対者であることが多いというものです。例えば、会議の席でよく使われる方法として、まず最初に会議の始まる前に根回をします。自分の意見を通したいなら、自分と同じ意見の持ち主に、事前打ち合わせをするのです。「自分が発言するので、その発言の後に、賛成の意見を言ってくれないか。」というようにしておけば、無用な反対意見が出てきたとしても効果はあります。
また、逆効果を狙うこともあって、自分の意見直後に賛成意見をいってもらうことで、予想される反対者の発言機会を奪うという、なんともうれしい一石二鳥的な効果があるのです。結果的には発言直後の賛成意見は、その発言を二倍、三倍へと引き上げてくれるのです。だから、もしも仮に反対意見が出てきたとしても、他の参加者に与える影響度は低くなってくるのです。
みなさんも、会議で自分の意見を通さなければいけない場合は、まず、根回しから始めるように心がけてください。日本の政治家の人たちは、この効果をよくご存知であるから、早い時期から根回しをいているのです。お手本は、身近な環境にあるということです。

2013年1月23日水曜日

座席でわかる人の資質

会議や話し合いの席で、自分がどこに座ればよいかを判断することがよくあります。それは、座る席によって参加者の気持が反映されるからです。例えば長方形のテーブルで会議をすると想定します。あなたならどこへ座ろうとしますか。短辺の席ですか、それとも長辺の席ですか。短辺の真ん中、もしくは長辺の真ん中の席を選ぶ人は、リーダーの資質がある人です。
短辺の真ん中の席を好む人は、テーマや案件の解決に主眼を置き、話し合いをどんどんと進めて行くタイプで人をひっぱっていく人です。長辺の真ん中の席を好む人は、対人関係を重要視するタイプで人の意見を歓迎してまとめて行く人です。
一般的には、フォーマルな会議の場合は短辺の席にリーダーが座り、ブレーンストーミングのような全員参加型の会議には長辺の真ん中にリーダーが座ったほうが充実した会議が進められるといわれています。
これに対して長辺や短辺の端の席に座る人は、会議で話をすることが苦手の人が多いようです。それは、リーダーからできるだけ離れた席につきたいという行動心理からきているからです。それから、リーダーの席の左右のうちどちらかの席を選択する人は、リーダーについていく腹心的な役割を担うタイプの人がこの席を好みます。

2013年1月21日月曜日

力を誇示するしぐさ

身体を上下の垂直方向に力強く動かすといった姿勢や動作は、心理的には相手に対して権威や力を示すことになります。例えば机を強く叩くような動作(上から下への手の動作)は、威厳や怒りを表すしぐさの一つです。
会社で上司から部下が叱られている場面を想像してください。上司が部下に対して自分の管理職としての権威をまわりのものたちにも示しているという一面がわかるでしょう。まわりの者たちは、自分は叱られてはいませんが、上司が権威や力関係を見せ付けるような感じがしませんか。また、机を強く叩くき、勢いよく立ち上がる(下から上への身体の動作)のは、反抗を表現するしぐさの一つです。これは、会議や打ち合わせで、意見調整が難しくなってきたときで、お互いの妥協点をみつけられなくてイライラしてどうしようもないような状況に陥ったときに見られる場面です。
人の心理というものは、第三者になって観察してみると、ある程度の行動予測がつくので、あなたも一度、人の観察というものをしてみてはいかがでしょうか。新たなる発見がみつかるかもしれませんよ。

2013年1月19日土曜日

部屋の広さの心理効果

会議を行う場合、みなさんはどれくらいの広さの会議室で打ち合わせを行っていますか。会議室の広さによって打ち合わせの結論が厳しくなったり、安易になったりするということがあるということをご存知でしょうか。
十人程度の参加者で打ち合わせを行ったと想定します。そのとき、広くてゆったりとした部屋を使用するのと、狭くて込み入った部屋を使用するのでは、同じメンバーであっても会議自体が違ってくるといわれ、結論も大きく変わってくるといいます。一般的に男性が集まって小さな部屋で話し合うと、お互いが攻撃的になってしまい、競争しあうようになります。つまり、本音を出し合って活発な意見交換が行われるので、よりスピーディにかつ、厳しい結論の終結に向います。重要な案件についての打ち合わせは、狭くて込み入った部屋がお勧めです。これとは反対に広くてゆったりとした部屋で打ち合わせると、ゆったりと快適な気分になってしまい、対立的な意見交換が起こりにくくなります。なごやかなムードのまま会議が進みますのでどうしても安易な結論で落ち着くようになります。定時の進捗会議などはこれでよいのですが、重要な案件で早急に結論を出さなければいけないときには向いていません。
また、あなたが主催者で自分の思惑どおりに会議を誘導していきたいのなら、空間が広くてゆったりとした感じの部屋で会議をすることがよいでしょう。なぜなら、参加者は対立的意見を述べる雰囲気ではなくなるからです。

2013年1月17日木曜日

クライマックス効果

心理学でいう「クライマックス効果」とは、クライマックスになった時に発言をすると発言の効果があがるという方法です。
例えば、恋愛中のカップルでふたりで旅行に行く約束をするときなどに使うといいでしょう。
最初に海や山などに関するアウトドア的な話から始まっておもしろおかしく興味を持つような展開に発展させていきます。相手が少しでも話しに興味をもって身を乗り出して来たらしめたものです。そして興味のある話に関連している地域についての情報話を進めていくとよいでしょう。テンションが上がってきたのを見計らって思い切って「それじゃあ、一緒に旅行にいこう」と発言するのです。興味や関心が高まっているので、あなたの発言が非常に受け入れやすくなります。
そのほかにも、いろいろと応用ができます。
会議の席などで使う場合には、大方の意見が出揃ったころあいを見計らって発言をするのです。いろいろな意見で関心や興味が高まっているため、締めの一言発言をすることで、発言の重みに効果をあげるという仕組みになります。

2013年1月15日火曜日

言葉の接続詞

人の心の中をはっきりと映し出している言葉があります。それは、「言葉の接続詞」です。注意を傾けてください。
「だから」、「でもね」、「だけど」、「しかしね」、という、いわゆる接続の言葉の中に本心が隠れているのです。
人と会話しているときには、このような言葉の接続詞をよく使います。この接続詞のことを頭の片隅にでもしまっておきながら会話をしてみてください。思い当たることがあるかもしれません。また、これらの接続詞を会話の中で聞いたなら、その時の声の調子を観察してください。会話中の相手が、力を込めてこの言葉を発言していたなら、ちょっと注意する必要があります。なぜなら、普段と違って自然と力が入るということは、本心が自然に言葉に反映されたと考えてよいからです。
「それはそうだけど、でもね」と言った時には、強く反対の本心が見え隠れしているのです。「言うことがわからないかなあ、だから」と言ったときには、強くその点を強調したいという本心が現れています。
会話で接続の言葉を使うときには、気をつけて発言しないと、本心がわかってしまいますよ。

2013年1月13日日曜日

真剣な眼差し

人の言葉と態度から心の本心を読み取ることができることをご存知でしょうか。
「愛しているよ」という言葉を例にとって見ましょう。真剣な眼差しで見つめられてこの言葉を伝えられたとしたらどうでしょう。そのときは本心からだと思ってよいでしょう。しかし、うつむいた姿勢で、たどたどしく伝えられたとしたらどうでしょう。そのときは、相手は真剣ではありませんので気をつけてください。はずかしがりやさんががんばって告白してるからそのような姿勢、態度、声の調子になっているのではありません。人はここ一番というときには、自然と勇気が湧き上がり、自分の真剣な思いを伝えようとして持てる力以上のことを発揮するからです。人に話しを伝える方法としては、相手の目をしっかりと見て、言葉を出して自分の意思を伝えることが、人間としてはあたりまえのことだからです。あたりまえのことができないと、本心をつたえることは難しいからです。
言葉と態度、しぐさには、連携性というものがあり、第三者から見て、不自然な言葉と行動と感じられるケースがあります。そういった場合には、相手が本心を隠して言葉のうえだけで、ごまかしていると考えてください。
言葉と態度から、不自然さが感じられないと思ったら、それは本心から出ている言葉と受け止めてもよいでしょう。

2013年1月11日金曜日

リーダーの条件

会議でリーダーシップがあると見られるためにすべき条件が三つあることをご存知でしょうか。会社で上司をしている人には多分おわかりであろうと思いますが今一度お考えてください。
会議の際には最低でも一度は発言をし、すぐれた意見を述べるというようなことではありません。
会議では大きな声で出して発言を行い、わかりやすく詳細にまとめた言葉で伝えることでもありません。
会議の進行を議長ではなく、自分が誘導しながら行うことでもありません。
会議は実力を示す絶好の機会とはいえ、発言のための発言ではあまり効果がないので次の点に注意しながらアピールすると良いでしょう。
第一に、話し合いの方向づけをすることが大切です。適切なタイミングで話をまとめたりして、議事の方向づけに気をくばるようにすることです。「これまでの意見をまとめるとこうこうこうですね。」とか、「それでは、このようにしてみてはどうでしょうか。」というような発言をするのです。要するに、自分で会議を引っ張ろうとせずに、全体の意見や方向を見極めて、まとめ役になるのです。
第二に、他の参加者が考えつきそうにはないすぐれもののアイデアを数多く提案することを心がけてください。会議というものはアイデアを中心に進展していくことになるからです。
第三に、他の参加者に対して信頼感や好印象を与えるように振舞ってください。例えば会議前には人より早く会議の席に座って待っているといったような行動を心がけることが重要なことです。
すぐれた上司なら、見ていないようでも見ていますよ。これらの行動観察も心理学のなかのひとつであります。

2013年1月9日水曜日

実体験の不思議

実体験が心を変えてしまうということを聞いたことはありませんか。
例えば、スーパーにいくと、店員さんから試食や試飲の誘いの言葉をかけられます。まったく買う気もないが、無料なら試食や試飲でもしてもいいかなと。そして、その甘い誘惑の言葉に誘われて試食や試飲をしてみると、これがなんとおいしいというからたまりません。おもわず、買ってかえってくるというようなことをしてしまいます。
このような新商品は言葉で伝えようとしてもなかなか難しいものですが、実際にその商品のおいしさを体験してしまえば、その商品がまた食べたくなり、おもわず買ってしまいます。これが試供商品の狙い所です。
セールスの世界では、いかにして商品を見てもらったり、手に触れてもらうかが、消費者の購買意欲をそそるための大きな課題であり、それをどのような手段で行うかをいろいろと論じられています。つまり、セールスにとって顧客に体験してもらうということは、強力な影響力をもっているのです。さらに、この体験と合わせて巧みな話術によって、「うん、これはいい」とその気になってしまうものなのです。
昔から「百聞は一見にしかず」といいますが、「一見より一体験」です。実際に体験してしまえば、相手はその人のペースでその実体験から考えを変えていきます。より、スムーズな説得が功をなすものです。
いままで意識さえしようとしていなかったことが、体験するということで意識の変革が行われてしまい、気持ちが変わってくるのです。人間の心理の不思議な一端をみたような気がします。

2013年1月7日月曜日

心理的覚醒行動

知り合いの外国人男性から、このような話を聞いたことがあります。
その男性は日本の女性と付き合っていたのですが、なかなか思ったように二人の関係が進展していかなくて困っていたそうです。そこで、ある日、思い切って急に自国へ帰らなければならなくなったと告げたそうです。女性の方は、相手が帰国するという話を聞かされたことで、初めて相手の存在価値に気づいて、あらためて自分自身の気持ちを見直すきっかけになったというのです。
毎日なにげなく過ごしている生活のなかで、予期することができない出来事が生じた結果、相手の気持ちに大いなる影響をあたえてしまったのです。
それまでの関係の段階から、次元の違う関係の段階を示すことによって、相手を驚嘆させて新たなる対応を考えさせるのです。これを心理学では「心理的覚醒行動」と呼んでいます。
この心理的覚醒行動がいつも成功するとはかぎりませんが、相手の心に新鮮なショックを与えるので、相手にアクションを起こさせるには効果的であるといえるでしょう。膠着状態に陥った恋愛関係を打破するのには、思い切って意表をつく行動で相手の心に訴えてはいかがでしょうか。

2013年1月5日土曜日

スリーパー効果

あの手この手で、いくら手をつくしても、なかなか恋愛が進展しない。そんな展開になってしまったときには、とりあえず放っておいてしまうこともひとつの手です。
人を説得する場合、その効果が早急に現れるとはかぎりませんが、1、2週間と空白の期間を作ることで効果が現れることがあります。これを心理学では「スリーパー効果」と呼んでいます。これは、時間の経過によって、説得の際の話の内容が単純に情報として相手に理解されるようになるために起こる現象です。我々は人の話を聞くときには、相手のしぐさや態度、表情といった情報と、話の内容の情報を一緒に受けています。しかし、時間が経過すると、話しをした人に対する情報と、話の内容とが分離してしまって、話の内容のみでの判断が下せるようになるからです。
このように、冷却期間をおいてスリーパー効果が現れる頃を見計らってから説得を再開するほうが賢明ではないでしょうか。
重要なことはひとつ。相手に対する好意の感情は、できるだけはっきりと伝えておくこと。そうすることで、相手が眠りから醒めれば、思いも寄らぬ進展がとげられるかもしれません。

2013年1月3日木曜日

返事でわかる心理

人に何かを頼んだり、友達を口説いたり、簡単な質問をしたりしたときに、相手の反応をよく観察してください。それらの結果がイエスかノーなのかをある程度推測することができます。相手は本心を隠して返事をしていても、自然としぐさや態度に現れるからです。例えば、今まで仲のよかった友達が、知らない間に恋愛対象のレベルにまでになっていることに気づき、思い切って自分の本心をぶつけて「イエス」の返事をもらったとします。その時の相手のしぐさはドギマギしながら返事をもらえましたか、それとも冷静に返事をもらえましたか。ドギマギしながらなら、返事はイエスでも本心は「ノー」に近い可能性があります。それは、思ってもいなかった出来事に対処する選択をしたからです。なぜなら仲の良い友達としか考えていなかったのに、急に恋愛対象の恋人になるということなど考えつかない、つまり元々恋愛対象者とは思われていなかったからです。それに対して冷静に返事をしてくれるということは、相手も恋愛感情を持っており、いつでも返事を返せる準備ができているからこそできることなのです。
例えば「ええ、こちらこそよろしく」という「イエス」の返事の言葉に抑揚やリズム感がないなら本心は限りなく「ノー」に近い状態で、反対に同じ言葉でもリズミカルに抑揚をつけて答えたなら、それは本心から発した言葉にまちがいありません。

2013年1月1日火曜日

話の腰を折るしぐさ

自分のペースを崩さないで自分主導で話を進める話し上手な取引先の相手の人と商談をしなければいけない場面などは多々あると思いますが、この場合はこちらのペースに引き込もうと思ってもなかなか難しいものです。そのまま言葉を挟むタイミングが思ったようにとれないものです。あれよあれよと話がどんどんと進んでいってしまってこちらの言いたいことも一言もいえないで話が終わってしまうこともあります。そんな状況から脱するにはどのようにすればよいでしょうか。この場合は、相手の話の腰を上手に折ることです。つまり、「チョット待った」をかけるしぐさをすることで対抗するのです。
相手の声を押さえるように手をあげるしぐさをすることもいいかもしれません。咳払いをして「チョット待った」と同様のしぐさをするといいです。あるいは姿勢を大きく変えて変化をもたらすことで「チョット待った」を知らせることもできます。一番良い方法としては、不自然ではないような理由をつくって、その場面より逃避することです。例えば、「すいません。ちょっと電話がはいったみたいなので」といって一時座を離れることで相手のペースを崩します。そして、自分ひとりになってから大きく深呼吸をしてから、座に戻って仕切りなおしすることです。これらの他にも、いろいろと相手のペースを崩す方法はありますが、あまり嫌味にならないようなしぐさが良いでしょう。あとはこちらの腕しだいです。相手のペースに引き込まれないようにして自分のペースに持ち込めば自分の勝ちにつながるでしょう。